海岸線を描く
GMTをインストールできたら,とりあえず海岸線だけの日本地図を描いてみましょう. コマンドプロンプトで
pscoast -Dh -R120/150/20/50 -W1 -G200 -Jm1:25000000 -Ba10df5dg5d -X1.5 -Y1.0 -L145/22:15/35/500 -V>日本.ps
と入力すれば,日本地図を描くことはできますが,これを毎回行うのは現実的ではありません. そこで登場するのがスクリプト(バッチファイル)です. 下記の内容(黄色部分;行番号を除く)をテキストファイルに入力し,coast.batというファイル名で保存してください.
@echo off set psfile=日本.ps set range=120/150/20/50 set scale=m1:25000000 gmtset MAP_FRAME_TYPE = plain pscoast -Dh -R%range% -W0.1 -G200 -J%scale% -Ba10df5dg5d -X1.5 -Y1.0 -L145/22:15/35/500 -V>%psfile% ps2raster %psfile% -E100 -Tg -Qt -Qg -P -V
そうすれば、コマンドプロンプトでboast.batと入力すれば、地図を描くことが出来ます。
スクリプトの解説
1行目:よけいなメッセージが出なくなる
2行目:出力ファイルを設定.psfileという変数に「日本.ps」という値を代入
3行目:範囲を設定(東/西/南/北)
4行目:縮尺・投影法を設定.m:メルカトル図法,1:25000000は縮尺
6行目:gmtsetコマンドでGMTの設定を変更.BASEMAP_TYPEは軸の形式を設定する変数
7行目:ここが本番.-Dh:海岸線の精度(h=高精度),-R範囲,-W海岸線の線,-G陸地の色 -B軸の形式(aラベル,fケバ,gグリッド),-X-Y原点からずらす(図を中心に),-Lスケール
8行目:出力されたpsファイル(ポストスクリプト)をラスタファイルに変換する. -E:解像度、-Tg:ファイル形式(png)、-Qt:テキストにアンチエイリアス、-Qg:画像にアンチエイリアス -P:ポートレート(横向きにならない) -V:進捗を表示する